大型スーパーはあるけど、車がない。 商店街衰退と買いもの難民の関係

大型スーパーはあるけど、車がない。 商店街衰退と買いもの難民の関係

  • この記事のまとめ
    • 大型店の進出は、便利な一方で、商店街が衰退する可能性もある。61.4%の商店街が「衰退している」と答えた。
    • 日本全国に、買いもの難民は700万人いるとされる。車をもたない高齢者・単身者は、買いもの難民になりやすい。
    • 買いもの難民を減らすために、商品を届けやすくする、移動をしやすくする取り組みがある。買い支え・乗り支えも重要。

多くの地域にある大型スーパー。メリットだけではない?

あなたの住む地域に、大型スーパーやショッピングモールはありますか? 「近くにはないけれど、あの街にはあるな」と思い出す中で、こうしたお店がさまざまな地域にあると気づく人もいるのではないでしょうか。

よく知ったチェーン店がたくさん入っている、大型のショッピングモールは、地域の中心的役割をはたしていている場合も多いです。しかし便利な大型店舗が地方にもたらすものは、メリットだけではない可能性を知っていましたか?

買いもの・文化の地域差をなくす役割がある

大型スーパーやショッピングモールは、地方に多くのものをもたらしています。

買いものできる施設が少ない地方では、「都市部にでなければ買いものができない」という場合もありました

交通網の整備によって都心へのアクセスがよくなり、住民はより便利な都市で買いものをするようになり、地域によって繁栄と衰退に差が生じます。そうすると利便性を求めた若者が都心に流れ、人口の減少や高齢化にもつながっていました。

しかし交通アクセスがよくない地域でも、車で行ける範囲に大型スーパーがあれば、買いものへの利便性が解決しやすくなります。買いものによる地方格差がなくなることにより、都心と同じ文化に触れる機会が増えることも期待できます

ショッピングモールは、食料品から衣服・日用品や娯楽施設まで、ひとつの場所で手に入る便利なもの。大型店舗は地方の人びとにとって、生活の中心ともなり得ますが、進出によって、買いもの弱者が増加する場合もあるのです

61.4%の商店街が衰退、700万人が買いもの難民という現状。

大型店舗の利用だけが原因ではありませんが、大型店舗に人が流れた結果、地域の商店街で集客が難しくなるケースもあるのです

現在、空き店舗の増加などによる、商店街の衰退が問題視されています

中小企業庁によると、61.4%が「自分の商店街が衰退している」と答えました。また空き店舗が増加した原因として、22.1%の商店街が「大型店の進出、撤退の影響を受けたため」と回答しています。
<参考:中小企業庁/商店街空き店舗実態調査報告書 平成29年3月>

商店街の衰退により、車をもたない人(とくに高齢者や単身者)が、 住んでいる地域で日常の買いものをする、生活に必要なサービスを受けたりするのに困難を感じる「買いもの難民」になる可能性が高まります

ちなみに食料品アクセスの観点から見て、生鮮食料品店までの距離が500m以上かつ自動車を持たない人は、買いもの困難者とされています。
<参考:経済産業省/平成26年度 買物弱者等に関する報告書(要約抜粋版)>

日本全国の買いもの難民は約700万人程度と推計され、今後さらに増えていくと予測されます。商店街の衰退を解決するためには、住民が日々の買いものの中で、地域資源の利用を意識することが必要です。

住民が地域の商店街を支援するためには?

買いもの難民の解決策は、さまざまなものがあります。

  • 家まで商品を届ける
    注文を受けて食事を配達する「配食」、依頼を受けて買いものと自宅への配達を行う「買いもの代行」、電話やインターネットで注文を受ける「宅配」があります。
  • 近くにお店をつくる
    移動販売車で地域を巡回する「移動販売」、出張販売所や臨時店舗など「買いもの場の開設」があります。
  • 家から出かけやすくする
    コミュニティバスやデマンドタクシーの運行、店舗への買いものバスの運行などの、「移動手段の提供」です。
  • コミュニティを形成する
    共食や「会食」など、共同の食事サービスを提供します。

そのほかにも、高齢者などへの「買いもの付き添い」、大型ショッピングモールへのバスツアー、大きなものだと物流の改善・効率化があります。
<参考:総務省/買物弱者対策に関する実態調査結果報告書>

解決に向けては、大型店舗などを含め、地域にある資源を活用することと、住民が必要性を理解することが必要とされます。バスや移動販売車の運転手・販売員・買いもの代行などは、地域資源となるボランティアによる力が大きいため、ボランティアに参加するのもひとつの方法です。

「ボランティアの参加は難しい」と感じる人には、買い支えや乗り支えも支援のひとつです。いつものスーパーではなく地域のお店で買いものをしてみる、意識して買いものバスを利用してみるなど、まずは地域の商店街や取り組みについて、触れてみましょう。

商店街や人びとに活気が出ることで、将来的には地域色も取り戻せます。日々の買いものに、地域の取り組みに対する考えをプラスしてみませんか?

Share

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です